不動産投資を行う上で明確に定めるべき目標とプラン

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◆不動産投資の目標とプラン【管理人コラム記事】

◆目標設定と成長に合わせた柔軟性

 不動産投資で成功し、若い年代で現役から引退したい。

 このような大きな志を胸に大家さんビジネスに足を踏み入れようとしている方、また実際に踏み入れた方は結構多いかと思う。

 自分が家賃収入を得る目的で不動産投資をしてみたい。と考え始めた20代前半の時はまさにこのようなイメージを持っていた。

 その為、就職先も不動産関係の仕事を選択し、毎日のように営業周りを続けてきた経緯がある。

 この不動産と係る経験は、契約の厳しさや、不動産営業マンの思考などを把握する上で大きな経験ともなっている。

 しかし、不動産投資を行う上で最も大切なことは、現在では不動産に関わる知識などではなく目標設定と成長に合わせた柔軟性であると考えるようになってきた自分がいる。

◆融資の段階で何度も苦い経験を積んできた過去

 一般サラリーマンが不動産投資を行う場合、銀行や地域密着型の信用金庫などの金融機関を利用する方が大半かと思う。

 がむしゃらに収益用の投資物件探しをしていた頃、手持ちの資金はほとんどない状態であるにも関わらず自分は金融機関からの融資が受けられる事を前提に物件探しを続けていた。

 不動産営業マンをしていた事もあり、おおおその借入可能額も把握していた自分は融資が受けられると勝手に決め込んでいた訳だ。

 しかし、現実的にはこの融資の段階で何度も苦い経験を積んできた過去がある。

 そう、経営者、特に小さな会社の経営者は融資枠が想像以上につかない。

 今では豆に銀行に顔を出し、自分の融資可能額を把握する事に務めるようになってはいる。

 しかし、当時の自分には明確なプランも何もなくただ走り続けるしか方法がなかったのではないかと思う。

◆不動産投資を行う上で明確に定めるべき目標とプラン

 不動産投資を行う上で明確に定めるべき目標やプランにはいったいどのようなものがあるだろうか?

 この答えは、もちろん人それぞれでゴールとする基準が異なる為、統一された基準というものは存在しない。

 また、年齢を重ねる中で現実が見え始めてくる為、目標そのものが変化してくるものでもある。

 ある人は、投資物件から得られる家賃収入がサラリーマンとしての給与を上回った時に引退とするかもしれない。

 またある人は、毎月100万円や200万円を超えるプラスのキャッシュ・フローを得られる状態となった時がゴールと定める人もいるだろう。

 また他には、不動産の純資産額が1億円超えを達成した時など純資産を基準としている方もいるだろう。

 このように明確な目標設定をまず設定し一歩ずつ不動産投資の世界に歩み出すことはとても重要であると思う。

 しかし、現在はこのような目標設定についても新しい考え方で捉えられるようになってきた部分がある。

 この捉え方が正しいか否かは解らないが、もし不動産投資の世界にこれから飛び込もうと考えている方はこのような考え方もできると覚えておいて欲しい。

◆人の目標は年齢や経験とともに変化しうる

 不動産の物件探しを始めると毎日のように様々な学びがあることに気づくようになる。

 これは自分自身がいかに無知であり、多くの学習を必要としている状態にあることを意味していると考えることもできる。

 そして、実際に足を踏み入れていく事で現実を知り、その現実に見合わせた目標設定を行うように変化していくものである。

 何だか回りくどい言い方になったが、ここで述べたい本質は「人の目標は年齢や経験とともに変化しうる」という事である。

 例えば、4年以内に月々のプラスのキャッシュフローを100万円を達成すると目標を設定したとする。

 そして、この明確に定めた目標を達成するために幾つものシュミレーションやローン計算を行い、具体的な手続きや方法を煮詰めていく。

 しかし、実際に物件探しを初めて行く中で、この目標がぶれ始めてくる事もある。

 「この目標は本当に達成可能だろうか?」

 「この目標はそもそも適切な目標設定であると言えるのだろうか?」

 学習を重ねながら歩みを進めていくと、このように目標設定値への修正を行う必要性が出てきたり、目標そのものを再検証すべき日がやってくる可能性があるのだ。

 一度定めた目標に変化を加える事はなんとも情けない事のように感じるかもしれない。

 しかし、不動産投資を行い始めた当初の目標設定は、やはり何も見えていない段階での目標でもあり、その目標にしがみつく必要は一切ないのである。

◆既に破綻している年金制度に学ぶ

 不動産ビジネスを行なっていく上で明確な目標を設定することはとても重要である。

 しかし、この最初に設定した目標は自分の成長に合わせて変化していくものであると初めから認識しておく事もまた大切な心構えであると言えよう。

 また、もし不動産投資の世界で何らかの失敗をしてしまった場合は、スタート時点に戻る、いわゆる物件の売却を行ってでも清算する意識を持っておく事が大切であると最近では思うようになってきている。

 1961年に国民皆年金というキャッチフレーズを元に開始された年金制度。

 この日本の年金制度は世界で前例のない超高齢化社会へこれから突入する事からも日本以外の国では継続が不可能、いわゆる既に破綻している制度として見られている。

 毎年40兆円を超える規模の国債発行で負債を増やし、更に130兆円の国債発行を行う事で過去に発行した国債の償還を行なっている実態を見ればこれは小学生でも解ることだろう。

 世界的投資家として名高いジムロジャース氏は、日本を心から愛している事をまず述べた上で、以下の様な言葉を残している。

 今の日本ができる最後の残された手段は、借入金を少しずつ減らしていくことと人口を増加すること。この当たり前の2点しか助かる道はない。

 尚、震災後に日本への支援も兼ねて大量に日本株式を購入していたジム・ロジャース氏であるがアベノミクスで湧いた2013年に全ての日本企業株を売却した事を後々になって告白している。

 愛する日本であったが円安と株価高騰で舞い上がってしまった日本は既に手のうちようがない状態であると見切られてしまった結果となった訳だ。

 日本の年金制度は絶対に潰れる事は無いと説明する専門家は多い。但し、それはみんな薄々気づいている事。

 そう潰れないし、潰せないのは誰もが解っている。潰れないのは単純に当初のルールを変えているからである。

 

◆目標に修正を加えながら歩む勇気

 人は、大きな挫折や厳しい経験を積んでいない時には、盲目的に理想の設定を行う生き物である。

 そして、自分が定めた目標を達成できれば喜び、達成できなければ自分を恥じたりもする。

 しかし、自らの成長とともに目標を検証し必要な部分は修正しながら歩んでいくものと最初から割りきって理解していれば、より時代に合わせた行動を選択できるようになる。

 既に破綻している制度を借金でごまかしながら維持する事はたやすいことだろう。

 しかし、いつか発生する破綻を理解し制度を解体するような勇気が投資家には求められる場面も多い。

 株式投資の世界の損切りもしかり、不動産投資のローン破綻もしかり。

 実際に不動産投資で破綻した人が身近にいたならば、この考え方がもっと深く理解できるはずである。

 世の中には不動産投資で成功している人の情報で溢れかえっている。

 しかし、成功者の何十倍もの人々が不動産投資で失敗し多くの財産を失っている事も営業時代に学んだ事実である。

 ローン破綻などは確かにあってはならない事ではあるが、このような事態がすぐ身近に存在している事を理解し目標を調整しながら進んでいくことが投資家への第一歩であると自分は思う。

 独立後、私自身も会社の倒産、不動産を手放すといった胸がつぶれそうな経験を30代で経験した。

 会社清算の流れと実務の解説の項ではシンプルに解説しているが、会社の設立登記は実に簡単であるが会社の清算は大変面倒である。

 法人設立登記の時はこれからの未来に心が高揚している。しかし、法人の清算業務の時は私の場合は自分が清算人として清算業務を行うしかなかった為、法務局に通う事さえ苦痛であった。

 しかしこの経験があったからこそ決算書や会社の数字を注視するようになり、ようやくというか今更ながら経営者としてのものの見方が備わりつつあるように思う。

 今後も目標に修正を加えながら一歩ずつ様々な事にチャレンジする勇気を忘れずに持ち続けていきたい。